鶴見緑地北車庫(つるみりょくちきたしゃこ)は、大阪府守口市南寺方東通1-16-19に所在する、大阪市高速電気軌道の車両基地)である[1]

概要

大阪市高速電気軌道今里筋線の車両基地であり、今里筋線80系の留置や列車検査(10日以内に実施する検査)、小修理などを行っている[2]。月検査(90日以内に実施する検査)以上の検査は、後述の工場連絡線を介して長堀鶴見緑地線鶴見検車場で実施している[2]。車両基地設備は地下にあり、地上には管理棟を除いて何もない。Osaka Metroの車両基地としては比較的小規模である。

鶴見緑地北西の地下にあり、建設工事では掘削土量が約23万 m3、使用コンクリート量は約5万 m3と大規模な開削工事となった[1]

大阪市交通局の民営化に伴い、2018年4月1日に大阪市高速電気軌道へ譲渡されている。

出入庫線

当車庫の出入庫線は清水駅から分岐しており、スムーズに出入庫が行えるようになっている。この出入庫線(緑シールド)は延長886 mまたは887 mあり、途中には32 の勾配と半径60 mの急曲線がある(後述)[3]

出入庫線の建設に関しては今里筋線本線同様、急曲線シールドトンネルの施工が行われており、2005年(平成17年)度に土木学会関西支部より技術賞を受賞している[4]。また、土木学会関西支部創立80周年記念行事においても、市民の土木賞として特別賞を受賞している[5]

工場連絡線

当車庫の構内からは鶴見緑地の地下を通り長堀鶴見緑地線鶴見検車場へ繋がる工場連絡線(鶴見緑地シールド)があり、車両基地どうしを直接繋ぎ、かつ施設を共用している[6][7]。これは今里筋線の建設工事では、建設費用の縮減が求められたためで、既存の鶴見検車場の設備を活用することで当検車場の建設規模を小さくした[1]

この工場連絡線は単線の回送線で、延長1,382 mある[3]。こちらも途中には50 の急勾配と半径90 mの急曲線がある[3]

脚注

  1. 1 2 3 4 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2007年5月号「大阪市営地下鉄今里筋線の概要」pp.44 - 47。
  2. 1 2 3 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2019年8月臨時増刊号特集「大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)」pp.63 - 71。
  3. 1 2 3 土木工学社『トンネルと地下』2004年9月号施工「既成市街地下を縦横に縫って掘り進む - 大阪市営地下鉄第8号線シールド工事 - 」pp.27 - 38。
  4. 密集した市街地での4本併設、急曲線シールドトンネルの施工 - 土木学会関西支部
  5. 大阪の地下鉄ネットワークを支えるシールド技術 - 土木学会関西支部
  6. 井上 (2012)
  7. 大阪の地下を走る「あなたの知らない線路」の秘密”. 東洋経済ONLINE (2021年7月11日). 2021年7月18日閲覧。

参考文献

  • 鉄道図書刊行会鉄道ピクトリアル
    • 2007年5月号「大阪市営地下鉄今里筋線の概要」(浅岡 克彦・大阪市交通局建設技術本部計画部計画課)
    • 2019年8月臨時増刊号特集「大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)」内「検車場の概要」pp.63 - 71
  • 井上孝司『地下鉄が一番わかる』技術評論社、2009年。 
  • 井上孝司『車両基地で広がる鉄の世界』秀和システム、2012年4月19日、199-200頁。ISBN 978-4-7980-3340-2 

関連項目

座標: 北緯34度42分58.9秒 東経135度34分1.2秒 / 北緯34.716361度 東経135.567000度 / 34.716361; 135.567000