概要
主に大阪市高速電気軌道長堀鶴見緑地線の車両の留置、検査を担当する施設である。施設は鶴見緑地東南の地下にある。公園局と協議の結果、地下留置線部は無償での公園占有となったが、半地下構造の検査棟部は公園の補償費として11億6,500万円が交通局から公園局に支払われた[3]。
1990年(平成2年)3月20日に鶴見緑地線(当時)の京橋 - 鶴見緑地間の開業に際して開設された。その後、1996年(平成8年)12月11日に心斎橋へ同線が延伸開業した際に延長277.592 m、約8,000 m2分の拡張工事が行われ、現在に至る。大阪市交通局の民営化に伴い、2018年4月1日に大阪市交通局から大阪市高速電気軌道に譲渡された。
主な業務は長堀鶴見緑地線車両の月検査・列車検査のほか、今里筋線車両を含む月検査・重要部検査・全般検査・車輪転削を行っている[2]。今里筋線とは、場内に鶴見緑地北車庫とを結ぶ約1.4 kmの工場連絡線(単線)が存在する[4][5]。これは今里筋線の建設費用を削減するためで、列車検査や小修理は鶴見緑地北車庫で実施するが、月検査以上の検査は、当検車場まで回送して実施している(前述)[4]。
構内
構内は検査棟部(掘割部 ≒ 半地下式)と留置線部(完全な地下) に分かれており、検査棟部の屋上は鶴見緑地庭球場(テニスコート12面)として活用されている[1]。また、明かり取り用のモニターが3か所と外周部は採光と通風のため、吹き抜けとなっている[1]。検車場部の面積は約17,600 m2、留置線部は17,400 m2(完成時、拡張工事した部分は約8,000 m2追加)[6]。
施設は鶴見緑地駅からの出入庫線が延長167.728 m、車両基地内の枝線部(線路が枝状に分かれる)が延長148.6 m[6]、車両基地部の最大幅は162.65 m(東西方向)、最大長さは189.6 m(南北方向)の構築となっている[6][1]。枝線部の上層階には地下式の検車場技術事務所がある[6]。
検査棟部の構築は南北方向に179.8 m、東西方向に97.3 mあり、西側より車両搬出入場線(03番線)、保守車両側線(01・02・04番線)、車輪転削線(1番線)、定期検査場(2番線)、随改修場(3番線)、月検査場(4番線)、列車検査場(5・6番線)、車体洗浄台線(7番線)が設けられている[1][2]。1番線(車輪転削線)は8両編成長だが、それ以外の2 - 7番線は6両編成長に対応している[1][6]。構内への車両搬出入口斜路が「Dパーキング鶴見緑地 南」の脇に設けられている[6]。この斜路は10 ‰の勾配で地下の検車場に潜る構造となっており、途中には水害対策として鋼鉄製の止水扉が設置されている[6]。
留置線部は西側から8 - 14番線(完成当初から)、15 - 22番線(増設された部分)があり、8番留置線には車両洗浄装置が1基ある[1]。留置線は8番線と18 - 22番線が8両編成長(4両×2編成縦列)、9 - 17番線が4両編成に対応している(8両長に延伸可能)[2]。18番線以降の終端側留置線は30を加えた48番線以降となっている[2]。留置線の終端部分は地下の換気設備となっている[1]。将来の編成増結時に換気設備の移設が困難であるため、留置線は最終計画の8両編成長に対応させた構築とした[3]。
所属車両
脚注
- 1 2 3 4 5 6 7 8 日本地下鉄協会『SUBWAY』100号(1996年7月)現場から2「リニア地下鉄の歩み」pp.66 - 73。
- 1 2 3 4 5 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2019年8月臨時増刊号特集「大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)」pp.63 - 71。
- 1 2 『大阪市高速電気軌道第7号線京橋〜鶴見緑地間 リニアモータ地下鉄建設記録』大阪市交通局、pp.24 - 28。
- 1 2 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2007年5月号「大阪市営地下鉄今里筋線の概要」pp.44 - 47。
- ↑ “大阪の地下を走る「あなたの知らない線路」の秘密”. 東洋経済ONLINE (2021年7月11日). 2021年7月18日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 『大阪市高速電気軌道第7号線京橋〜鶴見緑地間 リニアモータ地下鉄建設記録』大阪市交通局、pp.176 - 179。
参考文献
- 『大阪市高速電気軌道第7号線京橋〜鶴見緑地間 リニアモータ地下鉄建設記録』大阪市交通局 (1993年出版)
- 日本地下鉄協会『SUBWAY』100号(1996年7月)現場から2「リニア地下鉄の歩み」pp.66 - 73