西条市(さいじょうし)は、愛媛県東予地方にある。西日本最高峰石鎚山の麓に位置し、瀬戸内海燧灘に面する。

概要

石鎚山の麓にあり、雪解け水による豊富な地下水から「水の都」として知られており農業が盛んである[1]。また西条市が取り組んできた工業(製造業など)を中心とする産業振興方針を現代でも継承しており、西条市の工業出荷額は四国の市町村の中でも上位に位置する金額でもある。

2018年(平成30年)から移住政策に力を入れており、宝島社「住みたい田舎ベストランキング」の若者世代が住みたい田舎部門で3連覇したことがある(2019年 - 2021年)[1]

水の都

豊富で良質な地下資源から「水の都」と称されている[2]。「うちぬき」と呼ばれる自噴水(地下水)は1985年(昭和60年)に旧環境庁(現環境省)の名水百選に選ばれた[2](名水百選「西条のうちぬき」)。また、水の郷にも認定されている[2]水の郷百選「うちぬきが育む…水の都 西条」)。

市名の由来

西条という地名は、鎌倉時代荘園名にも見ることができ、その後の西条藩にも受け継がれてきたように歴史的にも由緒ある地名である。最も古くは「予章記建暦元年条に河野通信は軍功により「新居西条の郷」を賜りとある。

平成の市町村合併に当たっての検討
市名については2市2町の合併協議会で、2003年平成15年)5月から6月にかけて全国からの一般公募を実施した。その結果3万件以上の応募があり、最も多かったのは「西条市」で有効件数全体の65%を占めた。このなかから委員会で上位の西条市、石鎚市、いしづち市、伊予西条市、西條市、さいじょう市、水都市、東予市、道前市、ひうち市の10候補を選んだ。さらに、西条市、石鎚市、いしづち市、道前市、ひうち市の5候補に絞込み、合併協議会に諮り「西条市」とした。西条市長(旧市)が「個人的には西条がよい」と述べ、住民説明会などにおいて市名公募は西条で応募するよう促すなど、旧市の名称を継承する「西条市」の選択は既定路線ともいえた。ただ、東予市などの関係者にとっては新市名も本庁舎も西条ではあたかも吸収合併のようであり、寂寥感が募るとの声もあった。なお、5つの候補はいずれも古くからの地名であったり、地下水が自噴するなど水が豊富で「水の都」と称されてきたことにちなんだものである。

地理

西条市考古歴史館より望む
西条市中心部周辺の空中写真。
2010年4月28日撮影の33枚を合成作成。 国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成
世田山麓から望む石鎚山脈道前平野
大明神川の下に線路が走る

歴史

略史

旧石器時代

小松町明穂南方段丘の上に広さ6,000m2にも及ぶ広大な遺跡群がある。約2万年前になる後期旧石器時代サヌカイト製ナイフ形石器などが発掘されている。

弥生時代

八堂山山頂付近にて昭和40年代高地性集落が発見され、入母屋造竪穴建物や円形倉庫が復元展示されている。

古墳時代

船屋、天神山、氷見、小松、丹原と市内各地に古墳が存在している。 景行天皇の第12皇子武国凝別命伊予国平定のために派遣され、この地域(後の神野郡、新居郡、現在の愛媛県西条市・新居浜市)に拠点を置いた。成務天皇7年(西暦137年)に皇祖神である天照大神を祀り伊曽乃神社が創建された。

飛鳥時代

古代山城である永納山城が河原津地区楠に築かれる。

平安時代

嵯峨天皇の諱が義母(賀美能宿禰)の出身地である神野郡より「賀美能(神野)」と名付けられ、これにより大同4年(809年)に神野郡は改名となり新居郡が誕生した。

戦国時代

鎌倉時代より新居郡は金子氏の城下町として栄えたが、天正13年に羽柴秀吉配下の小早川隆景吉川元長による四国攻めの軍が瀬戸内海を渡って現在の新居浜市に上陸し、この地方を実質的に支配していた金子元宅との決戦の場となった(天正の陣)。「野々市ヶ原の古戦場」「千人塚」「高尾城」「高峠(高外木)城」「金子備後守元宅の墓」など多数の旧跡がある。

江戸時代

伊予の河野氏ゆかりの一柳氏外様大名として西条藩を治めていたが3代目一柳直興の際改易され、しばらく天領となった。その後紀州徳川家より藩主徳川頼宣の二男・松平頼純を迎え、以後 紀州徳川家の支藩として幕末まで西条藩を治めた。 西条松平家第2代頼致紀州藩徳川吉宗将軍となった際に紀州徳川家・紀州藩主を継いだ。松平家は参勤交代を行わない定府大名であった。

徳川一門の親藩しかも御連枝ではあったが、幕末の際には官軍として戊辰戦争に参戦している。

また初代西条藩主・一柳直盛の三男・一柳直頼が外様大名として小松藩を開き、こちらは明治維新まで受け継がれ治めた。小松藩も幕末の際には官軍として戊辰戦争に遠く東北まで参戦している。
松山藩初代藩主・松平定行が領内に3つの市場を整備し、そのひとつが丹原の地に設けられた。
伊予西条駅構内にかつてあったうちぬき
明治以降
※下記のほか、旧市町の記事も参照のこと。
新市制

行政区域の変遷

気候

典型的な瀬戸内海式気候で四季を通じて晴れの日が多く、降水量は少なめである。夏はヒートアイランド現象が起こる都市部に比べれば暑くなく、夜には海陸風もあって幾分過ごしやすい。冬は毎年雪は降るものの、積雪するのは平野部では数年に一度程度である。また冬にはやまじ風が発生することがある。

山間部では冬の積雪はしっかりあってスキー場もあり、市内県内は元より県外からも訪れる客が多い。

西条(西条市周布、標高4m)の気候
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温記録 °C°F 19.0
(66.2)
23.1
(73.6)
27.9
(82.2)
32.0
(89.6)
34.3
(93.7)
36.8
(98.2)
37.5
(99.5)
38.1
(100.6)
36.7
(98.1)
32.9
(91.2)
25.6
(78.1)
23.7
(74.7)
38.1
(100.6)
平均最高気温 °C°F 9.6
(49.3)
10.1
(50.2)
13.6
(56.5)
19.0
(66.2)
24.0
(75.2)
26.6
(79.9)
30.8
(87.4)
31.8
(89.2)
27.7
(81.9)
22.6
(72.7)
17.2
(63)
12.0
(53.6)
20.4
(68.7)
日平均気温 °C°F 5.7
(42.3)
6.0
(42.8)
9.1
(48.4)
14.0
(57.2)
18.9
(66)
22.5
(72.5)
26.6
(79.9)
27.4
(81.3)
23.7
(74.7)
18.4
(65.1)
12.9
(55.2)
7.9
(46.2)
16.1
(61)
平均最低気温 °C°F 1.9
(35.4)
1.9
(35.4)
4.6
(40.3)
9.1
(48.4)
14.1
(57.4)
19.1
(66.4)
23.2
(73.8)
23.8
(74.8)
20.3
(68.5)
14.5
(58.1)
8.8
(47.8)
4.0
(39.2)
12.1
(53.8)
最低気温記録 °C°F −4.5
(23.9)
−7.7
(18.1)
−3.3
(26.1)
0.4
(32.7)
5.3
(41.5)
10.2
(50.4)
16.4
(61.5)
17.9
(64.2)
11.4
(52.5)
4.7
(40.5)
0.4
(32.7)
−3.2
(26.2)
−7.7
(18.1)
降水量 mm (inch) 53.2
(2.094)
69.1
(2.72)
109.7
(4.319)
103.3
(4.067)
127.0
(5)
208.9
(8.224)
185.6
(7.307)
125.2
(4.929)
230.1
(9.059)
151.9
(5.98)
70.5
(2.776)
59.3
(2.335)
1,493.5
(58.799)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 7.3 8.8 10.8 9.8 8.9 12.1 9.8 7.7 10.7 8.3 7.3 7.7 109.3
平均月間日照時間 125.0 131.8 162.6 185.6 200.9 139.8 177.2 204.1 140.3 149.9 128.4 120.4 1,865.9
出典:気象庁(平均値:1991年 - 2020年、極値:1978年 - 現在)[18][19]

行政

歴代市長

旧・西条市
氏名 就任年月日 退任年月日
初代 高橋作一郎 1941年7月3日 1945年7月3日
2 十河信二 1945年7月3日 1946年4月17日
3 高橋初次郎 1946年4月17日 1951年4月4日
4 岡本達一 1951年4月23日 1955年4月22日
5 文野俊一郎 1955年5月2日 1959年11月16日
6 村上徳太郎 1959年12月18日 1971年12月17日
7 伊藤一 1971年12月18日 1979年12月17日
8 桑原富雄 1979年12月18日 1995年12月17日
9 伊藤宏太郎 1995年12月18日 2004年10月31日
新・西条市
氏名 就任年月日 退任年月日
初代 伊藤宏太郎 2004年11月28日 2012年11月27日
2 青野勝 2012年11月28日 2016年11月27日
3 玉井敏久 2016年11月28日 2024年11月27日
4 高橋敏明 2024年11月28日 2026年3月29日
5 越智三義 2026年5月18日 現職

市役所

2011年の合併後は西条市では総合支所方式を採用し、東予・小松・丹原に総合支所を設置していた。しかし人口減少や財政負担の軽減などから2022年8月には組織再編が行われ、本庁方式に移行した。

2022年8月の組織再編では東予、丹原、小松の各総合支所が西部支所、丹原サービスセンター、小松サービスセンターに再編された[20]。総合支所は旧市役所・町役場とほぼ変わらない業務を取り扱ってきたが、サービスセンターでは窓口業務に機能縮小し職員数は10人以下に減少した[20]

  • 西条市役所
    • 本庁
    • 西部支所(旧東予市役所)
    • 丹原サービスセンター(旧丹原町役場)
    • 小松サービスセンター(旧小松町役場)

主要公共施設

  • 市役所庁舎
  • 西部支所
  • 丹原サービスセンター
  • 小松サービスセンター
  • 西条市市民会館
  • 西条市立図書館
  • 西条市立東予図書館
  • 西条市立小松温芳図書館
  • 西条市立西条郷土博物館
  • 西条市立東予郷土館
  • 西条市考古歴史館
  • SAIJO BASE
  • 西条市総合福祉センター
  • 西条市東予総合福祉センター
  • 西条市丹原福祉センター
  • 西条市小松地域福祉センター
  • 西条市立周桑病院
  • 西条市休日夜間急患センター
  • 西条市道前クリーンセンター
  • 西条市ひうちクリーンセンター
  • 西条市総合体育館
  • 西条市西条西部体育館
  • 西条市ひうち体育館
  • 西条市東予体育館
  • 西条市丹原体育館
  • 西条市小松体育館
  • 西条市小松武道館
  • 西条市丹原B&G海洋センター
  • 西条市西条運動公園総合プール
  • 西条市東予運動公園プール
  • 西条市ひうち陸上競技場
  • 西条市東予運動公園野球場
  • 西条市屋内運動場 ビバ・スポルティア SAIJO
  • 西条市丹原総合公園

その他司法・行政機関

また、新居浜・西条圏の各種計画や研修実施などの連絡調整、休日・夜間の救急医療体制の整備などを執り行う特別地方公共団体である新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合を、隣接する新居浜市と組織している。

平成の大合併

平成の大合併では西条市は愛媛県市町村合併推進要綱において、東予市と周桑郡丹原町・小松町との2市2町の合併パターンと、新居浜市を加えた3市2町のパターンが示された[21]。2001年11月に行われた市町村合併シンポジウムでは伊藤宏太郎西条市長が「松山市に次ぐ中核市昇格を視野に入れ、第二の県都を目指すべきだ」と3市2町論を展開した[21]

しかし、新居浜市宇摩郡別子山村との合併で県の合併重点支援地域に指定される事などから3市2町の協議への対応が困難になり、合併特例法期限(2005年3月)に間に合わないとの判断から2002年3月に伊藤宏太郎西条市長は「2市2町の合併を第一優先で考えていく」との見解を示した[22]。東予市長と小松町長が2市2町を表明し、丹原町長も3市2町論からの修正を発言しており、実質的に2市2町で合併協議に入る体制が整う事となった[22]

2002年7月1日に2市2町の任意合併協議会が設置され、同年10月1日に法定合併協議会が発足[23]2004年11月11日に西条市、東予市、小松町、丹原町の2市2町が新設合併し、西条市が発足した。

合併では合併前の旧市町の議員が合併後も一定期間残る在任特例を適用し、愛媛県内最多の78議員を擁する西条市議会が誕生した[24]。合併直後から「行政の効率化という合併の目的に反する」と市民の批判が集まり、2004年12月には議会解散請求(リコール)の署名活動がスタート[25]。運動の盛り上がりに対して、市議会は2005年3月23日に解散決議案を可決し自主解散した[25]。合併からの約5か月での解散で特例の在任期間が1年2か月短縮される事となった[25]

市役所については、新庁舎を10年以内に旧西条市西部の幹線道路沿いに建設し、当面は旧西条市役所が本庁の総合支所方式を採用する事が合併協定書に明記された[26]。しかし、市は移転新築なら約75億円必要で財政負担が大きいとして、2011年3月に約40億円で現庁舎を改修・増築する方針を決定[27]。協定書に反する形で方針を決定した事に旧東予、旧丹原地区の地域審議会などが「事前の市民の意見聴取が不十分」と反発した[28]

方針の再検討などを訴えて2012年11月の市長選挙で当選した青野勝市長が工事の一時中断・再開したのをきっかけに市議会が市長の不信任決議案を可決し、市長が議会を解散する事態となった[29]。2014年3月には市庁舎本館(旧西条市役所庁舎)北隣に市庁舎新館が完成した[29]

合併については、2010年9月に松山大学の市川虎彦教授が西条市に居住する20歳以上の男女1,500名を対象にアンケート(有効票616票)を実施したところ、合併してよかったとの回答は約20%で合併に否定的な回答は約35%となり、同時期に実施した四国中央市よりも合併に肯定的な人の比率は約10ポイント低い結果となった[30]。旧西条市に比べて他の旧自治体の市民の方が「あまりよくなかった」、「よくなかった」と回答した結果が圧倒的に多く、合併に対する評価に差が見られている[30]。旧西条市ばかりが重視されているかの調査では旧西条市が「あまりそう思わない」「そう思わない」が53.4%と過半数を占めていたのに対し、旧西条市以外の地域では「そう思う」、「ややそう思う」が圧倒的に多く、特に旧東予市では78.4%に及ぶ結果となっている[30]

一般的に現職優位とされる首長選で、西条市では合併した2004年から2024年までに3度現職市長が敗れており、その変革を繰り返す背景には旧西条市(東)と旧東予市・周桑郡(西)の「東西対立構造」があるとみられている[31]

友好都市・提携都市

災害時相互応援協定

  • 伊勢市三重県) - 2002年(平成14年)10月10日締結。西条祭りの祭り歌として伊勢音頭が歌われ、また伊勢神宮の式年遷宮の際には西条のだんじりが奉納されるなど、祭事を通じて親交が深い。
  • 相馬市福島県) - 2012年(平成24年)5月19日締結。前年の東日本大震災発生直後から、支援物資送付や職員派遣などによる支援活動を通じて交流を深めている。
  • 新潟市新潟県) - 2015年(平成27年)6月27日締結。楽曲『千の風になって』にゆかりのある3市町(両市および北海道七飯町)が2009年(平成21年)から実施している文化交流事業「千の風サミット」を縁に交流を深めている。

主要施策

西条農業革新都市プロジェクト
2011年3月、日本経済団体連合会が進める「未来都市モデルプロジェクト」の実証地域に選ばれ、地元農業関係者、産業界、行政が協同で「総合6次産業都市」の実現を目指す取組がスタートした。
12歳教育推進事業(防災教育)
人生の節目である12歳(小学校6年生)という時期に、防災をテーマとした意見発表や体験学習を行うことで、防災に対する意識を高め、災害時に地域で活躍できる子どもを育成する。また、JICA(国際協力機構)の国際支援委託事業として、西条市の「12歳教育」をベトナムフエ市に紹介し、現地の実情に合った教育プログラムの実践に取り組んでいる。
フィールド大学事業
「西条は、まちのすべてが、学びのキャンパス」という基本理念のもと、教育・研究交流協定を締結した大学などから研究者などを招へいし、幅広い分野における教育・研究交流を通じて、地域課題の解決や人材育成に取り組み、地域の活性化を図る。
協定締結機関

経済

臨海部は、四国中央市新居浜市、西条市、今治市松山市へと繋がる、中四国最大規模の工業地帯を形成している。素材半導体造船飲料発電鉄鋼など、工業立地の形態が多種多様な分野に至るのが当市の工業立地の特徴である。

工業出荷額は四国の市町村のなかでもトップクラスであり、高知県全体よりも大きい。

隣接する新居浜市とは工業のみならず商業においても一体化が進んでおり、1つの経済圏をなしている。

農業

加茂川水系と中山川水系下流部に位置する市中央部の西条平野は穀倉地帯として知られる。また、西部の周桑地域では、花き野菜果樹などが栽培されており、愛媛県下有数の農業地帯となっている。

  • 七草 - 名水ブランド。生産額、出荷額ともに全国トップクラス。
  • バラ - 丹原地域。国内有数の産地として知られる。
  • あたご - 丹原地域
  • ホウレン草 - 神戸地域
  • その他、裸麦、大場、みかん(特に石鎚神社際でとれるものは「だんみかん」とよばれ高級ブランドとなっている)。

農業協同組合

漁業

遠浅の海岸が連なっていたが、埋め立てにより、次第に漁場は狭められているものの、小型漁船漁業や海岸を利用した海苔養殖などが営まれている。

鉱業

かつては盛んであったが現在は全てが廃坑となった。

市之川鉱山ではアンチモンの基となる輝安鉱鉱山があり江戸時代より活況を呈していた。イギリス大英博物館(自然史)に展示されている世界一の輝安鉱結晶はこの市之川鉱山で採掘されたものである。市内堀之内にある西条市郷土博物館にもやはり大きな結晶が展示されている。また市内の加茂川の川原では目を凝らすと5分ほどで小さな輝安鉱結晶が付いた石を現在でも見つけることができる。
基安鉱山、新居鉱山、千町鉱山、西之川鉱山、大森鉱山、龍王鉱山、千原鉱山(以上は全て銅鉱山

製造業

東予新産業都市の開発拠点として、大規模な臨海工業団地の建設を機会に、急速に工業が集積した地域である。加茂川水系がもたらす豊富な地下水を有し、四国の中心部に位置すること、西日本最大規模の臨海工業団地を有すること、産業道路として位置付けられた愛媛県道13号壬生川新居浜野田線が整備されたことなどが、四国を代表する工業地帯への成長に繋がっている。西条地域のエレクトロニクス半導体ビール・鉄工・造船に加え、東予地域の機械製造、丹原地域の鋳物、内陸部の縫製業などが主力業種である。東部の埋立地に今治造船の船殻工場があったが、ドック設備が新設され、新造船も行われるようになった。国内では実に四半世紀ぶりのドック新設であり、業界関係者から注目されるところとなっている。同社最大規模の造船所となっており、大型タンカーや鉱石運搬船などが建造されている。その関係の事業所も立地しており、立地している製造業の幅が広がった。近年では、西条産業情報支援センターを中心とする内発型産業の育成にも重点を置いている。

2017年現在の製造品出荷額等(従業員4名以上の事業所)は8,251億円であり、県内では今治市に次いで2位となっている[32]

商業

本社を置く主要企業

事業所・工場を置く主要企業

今治造船 西条工場
住友金属鉱山 東予工場
ルネサスエレクトロニクス 西条工場

支社・営業所を置く主要企業

文化

祭り

愛媛県西条市の祭礼に登場する屋台である御輿楽車と 全国で一般的に知られているいわゆる「おみこし(神輿)」との区別化と説明のための動画
  • 西条祭り - 豪華絢爛な西条祭りは江戸時代中期より始まり「鬼頭」といわれる責任者は庶民が帯刀を許された全国でも稀な祭りである。
西条祭りは伊勢音頭を歌いながらだんじりを担いで奉納することから、三重県伊勢市と交流があり、2006年平成18年)11月4日に、まとまった屋台数としては6度目の伊勢でのだんじり奉祝奉納が行われた。西条市全体では約130台という日本一の屋台数の祭りである。同市出身でテノール歌手秋川雅史も、毎年必ず参加をしている。
「西条祭り」は通り名で、石岡神社例大祭伊曾乃神社例大祭・飯積神社例大祭が正式名称で、禎瑞地区の嘉母神社例大祭を含めた旧西条市(平成の大合併前)の平野部の祭りを総称して「西条祭り」と呼ぶ。
  • 丹原七夕夏祭り - 8月5日〜7日
  • 小松三嶋神社例大祭、毎年10月16・17日 (別に石根地区の大郷、妙口、大頭のだんじりを奉納する祭りも旧小松町である)
  • 壬生川祭り - 鶴岡八幡神社:毎年10月12・13日、宇賀神社:毎年10月12・13日、三保神社:毎年10月15・16日、五所神社:毎年10月15・16日、周敷神社:毎年10月15・16日
  • 丹原祭り - 福岡八幡神社:毎年10月16・17日
  • 西条山のまつり

方言

西条弁と呼ばれる。

新居郡方言が更に東部と西部に別れ、旧西条市が新居郡西部方言、新居浜市が新居郡東部方言となっている。

  • 郡境であった旧氷見町地区においては、昭和の大合併で合併した旧西條町より、東予西部方言の旧周桑郡小松町と隣接しているため、旧西條町より旧小松町との共通点も多い。一例として 「とても」を「しょー」とする表現など。
  • 愛媛県の方言は、東予・中予・南予でかなり異なり、南予は高知の幡多弁に近く、また仙台藩支藩の宇和島市東北弁との関連もある。松山市を中心とした中予とは伊予弁としてひとくくりにされることも多いが、他県の人間はともかく東予と中予の人間が話すと明らかに異なることが互いにすぐ分かる。また、話すスピードが大きく異なり、中予が全国標準と比較して遅くゆったりと話し、南予になるとかなり遅く話す。ところが東予は全国標準よりとても速く、全国的にも群を抜いて速く喋る。

伝統工芸

  • 周桑手すき和紙 - 西条市の国安地区と石田地区で製造されている[33]。国安地区では主に奉書紙壇紙を、石田地区では全国的にも数少ない三・六判の和紙あんどん等に使う工芸紙、卒業証書に使う和紙を漉いている[33]。特に国安地区で漉かれる檀紙、奉書紙は全国シェア1位を誇っている[33]
  • 西条だんじり彫刻

地域

人口

西条市と全国の年齢別人口分布(2005年) 西条市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 西条市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
西条市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 108,270人
1975年(昭和50年) 110,548人
1980年(昭和55年) 112,961人
1985年(昭和60年) 115,983人
1990年(平成2年) 115,251人
1995年(平成7年) 114,706人
2000年(平成12年) 114,548人
2005年(平成17年) 113,371人
2010年(平成22年) 112,091人
2015年(平成27年) 108,174人
2020年(令和2年) 104,791人
総務省統計局 国勢調査より

医療

教育

小学校

中学校

高等学校

交通

伊予西条駅

鉄道

四国旅客鉄道
索道

路線バス

高速バス

港湾

東予港「オレンジフェリー」

道路

高速道路

一般国道

県道

主要地方道
一般県道
  • 愛媛県道139号飯岡玉津線
  • 愛媛県道140号伊予西条停車場線
  • 愛媛県道141号西条港線
  • 愛媛県道142号石鎚伊予小松停車場線
  • 愛媛県道143号壬生川港小松線
  • 愛媛県道144号南川壬生川停車場線
  • 愛媛県道147号石鎚丹原線
  • 愛媛県道148号東予港三津屋線
  • 愛媛県道149号丹原小松線
  • 愛媛県道150号徳能伊予三芳停車場線
  • 愛媛県道151号関屋今井線
  • 愛媛県道152号寺尾重信線
  • 愛媛県道153号落合久万線
  • 愛媛県道154号東予玉川線
  • 愛媛県道155号今治丹原線
  • 愛媛県道159号孫兵衛作壬生川線
  • 愛媛県道302号皿ヶ峰公園滑川線
  • 愛媛県道327号湯谷口川内線

道の駅

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

祭りについては上記「文化」の節を参照のこと。

名所・旧跡・観光スポット
四国鉄道文化館
西条市考古歴史館
禎祥寺 観音堂 藤
  • 禎祥寺 観音堂の藤(喜多川)
禎瑞の芝桜と石鎚山
  • 禎瑞の芝桜(中山川河口東岸)
ひょうたん池
  • ひょうたん池の桜(石田 中山川北岸)
熊野神社の桜の森
旧大保木小学校のソメイヨシノ
神社・仏閣
温泉
休暇村瀬戸内東予から石鎚山系の展望(四国八十八景
銘菓

出身人物

歴史上の人物

政治・行政

実業家

学者・教育者

文化・宗教

芸能

スポーツ

野球
サッカー
その他

その他

ゆかりの人物

2007年、日本ナショナルトラストによって、伊予西条駅前に四国鉄道文化館が建設された。館内には、0系新幹線車両(一部分)が展示されているほか、隣接地に「十河信二記念館」が設置され、十河氏の遺品の一部などが展示されている。「四国鉄道文化館」前のほか、西条市大町鷹丸の元体育館横に胸像が、東京駅18番線19番線ホームには記念碑がある。

西条市名誉市民

  • 十河信二 - 昭和44年9月29日贈[38]
  • 村上徳太郎 - 昭和59年3月22日贈[38]
  • 伊藤一 - 昭和59年3月22日贈[38]
  • 永野眞平 - 昭和60年4月25日贈[38]
  • 佐伯勇 - 昭和63年3月11日贈[38]
  • 西健次 - 平成7年6月20日贈[38]
  • 桑原富雄 - 平成10年12月18日贈[38]
  • 河上辰男 - 平成14年6月27日贈[38]
  • 渡邊武 - 平成14年6月27日贈[38]
  • 田口信教 - 平成14年6月27日贈[38]
  • 伊藤宏太郎 - 平成27年11月1日贈[39]

市外局番

旧西条市が0897(新居浜MA)、旧東予市・小松町・丹原町が0898(今治MA)。

脚注

注釈

  1. 天井川で日本で希少な川の下をJRが走る。

出典

  1. 1 2 “住みたい田舎”1位 西条市の魅力とは”. 日本放送協会. 2022年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月25日閲覧。
  2. 1 2 3 西条市地下水保全管理計画”. 西条市. 2024年9月25日閲覧。
  3. 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、103頁。ISBN 978-4-10-320523-4
  4. 宮内庁『昭和天皇実録第十一』東京書籍、2017年3月30日、40頁。ISBN 978-4-487-74411-4
  5. 沿革|西条中央病院 - 西条中央病院、2018年5月12日閲覧。
  6. 会社概要|四国積水工業株式会社 - 四国積水工業株式会社、2018年5月9日閲覧。
  7. 四国電力株式会社(2017年)『有価証券報告書』、平成28年度(第93期)、4ページ
  8. 新居浜市の環境 平成7年3月版
  9. 沿革|住友金属鉱山株式会社 - 住友金属鉱山株式会社、2018年5月1日閲覧。
  10. 愛媛県庁/黒瀬ダムについて - 愛媛県、2018年5月9日閲覧。
  11. 沿革|住友重機械工業株式会社 - 住友重機械工業株式会社、2018年5月1日閲覧。
  12. 7.エネルギー対策 - えひめの記憶、2018年5月9日閲覧。
  13. 会館概要|西条市総合文化会館 - 西条市総合文化会館、2018年5月9日閲覧。
  14. 西条市(2009年)『広報さいじょう』、2009年5月号、7頁
  15. 地域活性化特区に香川県と愛媛・西条市 - 日本経済新聞(2011年12月23日)、2018年5月1日閲覧、
  16. 西条紺屋町商店街の再開発 - まちづくり事例の宝庫まちかつ!、2018年5月12日閲覧。
  17. パナソニック、ヘルスケア社の西条工場閉鎖 - 日本経済新聞(2013年10月4日)、2018年5月9日閲覧。
  18. 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2026年6月28日閲覧。
  19. 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2026年6月28日閲覧。
  20. 1 2 『愛媛新聞』2024年10月29日朝刊「合併20年 その先へ 西条市長選を前に(上) 人口減少 総合支所 機能を縮小 公共施設の再編も進む」
  21. 1 2 『愛媛新聞』2001年12月24日朝刊「インサイドりぽーと 動きだした市町村合併問題 西条市 市長、3市2町論展開」
  22. 1 2 『愛媛新聞』2002年3月15日朝刊「西条市長 2市2町合併を優先 『新居浜と協議、間に合わぬ』」
  23. 『愛媛新聞』2002年9月25日朝刊「市町村再編 法定協設置を議決 来月1日発足へ 西条・東予・丹原・小松」
  24. 『愛媛新聞』2004年12月16日朝刊「2004年末記者ノート(8)合併で巨大議会誕生 西条市 議員78に市民の怒り 解散求め街頭署名展開」
  25. 1 2 3 『愛媛新聞』2005年3月24日朝刊「西条市議会が自主解散 在任特例批判受け決議」
  26. 『愛媛新聞』2004年3月1日朝刊「えひめ市町村再編 新『西条市』11月発足 西条・東予市・周桑郡2町 合併協定に調印」
  27. 『愛媛新聞』2011年8月1日朝刊「西条市庁舎 改修・増築へ 地域審と行政 溝深く 東予・丹原の反発 宙に 市、諮問要求も拒否」
  28. 『愛媛新聞』2011年7月7日「西条市庁舎問題 説明会開催求め連名要望提出 連合自治会4支部」
  29. 1 2 『愛媛新聞』2014年3月27日朝刊「西条市庁舎が完成 自家発電や蓄電設備 防災拠点機能を充実」
  30. 1 2 3 [file:///C:/Users/imaba/Downloads/KJ00008785583%20(3).pdf 愛媛県における市町村合併に対する住民評価①-「複核型合併」-] - 市川虎彦、2026年4月4日閲覧。
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  32. 経済産業省「平成30年 工業統計調査」
  33. 1 2 3 愛媛県経済労働部『えひめの伝統的特産品』、4頁。
  34. 西条市よりそいタクシー一覧 西条市、2024年4月18日更新
  35. つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~の認定について 農林水産省
  36. “毎日フォーラム・霞が関人物録 愛媛県・上”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社. 2019年12月10日. 2024年4月5日閲覧.
  37. 長友佑都 母子家庭であることを嫌がり周囲に隠したがった過去 NEWSポストセブン、小学館、2011年7月17日
  38. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 名誉市民 西条市ホームページ
  39. 西条市企画情報部広報広聴課広報係. 広報さいじょう 平成27年11月号 (PDF) (Report). p. 3. 2020年9月18日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ. 2020年5月6日閲覧.

関連項目

外部リンク