矢巾町(やはばちょう)は、岩手県のほぼ中心部に位置する紫波郡に属する盛岡市の南に隣接する田園地帯である[1]幣掛の滝南昌山矢巾温泉徳丹城跡など、町内に名所旧跡は多い。

概要

盛岡市南部に隣接するベッドタウンとしての開発が進み、盛岡市ロードサイド商業地区と接する。過疎化が深刻な岩手県において滝沢市北上市と共に人口増加が進む自治体である。平成22年国勢調査によると人口密度は岩手県下一である。

地名の「矢巾」の由来についてはいくつかの説がある[2]

地理

位置・地勢

県中央部に位置し、盛岡市の南10km地点に位置し、稲作に適した自然条件をそなえた県央の穀倉地帯である。

地勢は中央部が北上低地帯(北上盆地)に属する平坦地で、東部は一部を除き北上川で区切られる。西部には北上低地西縁断層帯という逆断層帯を境にして南昌山等のある奥羽脊梁山脈が広がる[3]。北は盛岡市、西は岩手郡雫石町、南は紫波町に接する。

気候

典型的な内陸性気候で、夏暑く、冬寒いが比較的温和である。

人口

平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、1.74%増の27,678人であり、増減率は県下33市町村中2位。

矢巾町と全国の年齢別人口分布(2005年) 矢巾町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 矢巾町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
矢巾町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 13,526人
1975年(昭和50年) 15,008人
1980年(昭和55年) 17,465人
1985年(昭和60年) 18,714人
1990年(平成2年) 19,920人
1995年(平成7年) 21,919人
2000年(平成12年) 25,268人
2005年(平成17年) 27,085人
2010年(平成22年) 27,205人
2015年(平成27年) 27,678人
2020年(令和2年) 28,056人
総務省統計局 国勢調査より

沿革

行政

  • 町長:高橋昌造(たかはし しょうぞう)(2015年4月30日 - )

歴代町長

特記なき場合『2020年版町勢要覧 資料編 ~数字で見るやはばちょう~』による[5]

氏名就任退任備考
矢巾村長(公選)
高橋重平1955年4月11日1966年4月30日
矢巾町長(公選)
高橋重平1966年5月1日1967年4月29日
2谷村長三郎1967年4月30日1991年4月29日徳田村
3高橋隆三1991年4月30日1999年4月29日
4川村光朗1999年4月30日2015年4月29日
5高橋昌造2015年4月30日現職

町の施設

  • 矢巾町役場
  • 矢巾町公民館
  • 矢巾町民総合体育館
  • 矢巾町文化会館「田園ホール」
  • 矢巾町活動交流センター「やはぱーく」
  • 矢巾町保険福祉交流センター「さわやかハウス」
  • 矢巾町国民保養センター
  • 矢巾町歴史民俗資料館
  • 矢巾町営キャンプ場
  • 矢巾町屋外運動場「かっこうグラウンド」
  • 矢巾町総合グラウンド
  • 矢巾町立斎苑

県の施設

  • 岩手県立総合防災センター
  • 岩手県立療育センター
  • 岩手県立盛岡となん支援学校
  • 岩手県林業技術センター

国の施設

警察

消防

ナンバープレート

矢巾町では「岩手」ナンバー(岩手運輸支局)が交付されていたが、2014年11月17日からご当地ナンバーである「盛岡」ナンバーが交付されている。

岩手ナンバー割り当て地域( - 2014年11月16日)
  • 岩手県内全域
盛岡ナンバー割り当て地域(2014年11月17日 - )

産業

農業では米、麦、大豆などの生産が盛んで、古くから徳田米の産地として有名である。工業では国道4号沿いの藤沢地区と岩手県道281号矢巾西安庭線沿いの広宮沢地区に工業団地を有する。商業では東北自動車道盛岡南ICから程近い岩手県道13号盛岡和賀線沿いに盛岡市と市町境をまたいで隣接する流通センター(岩手流通センター)を有し、卸売業小売業運送業などの事業所が数多く立地する北東北の物流拠点となっている。

また岩手医科大学及び岩手医科大学附属病院の移転により、医療系・不動産賃貸系業種も増加している[6]。町内中心部をJR矢幅駅と国道4号を連絡する岩手県道207号矢巾停車場線が通り、道路沿いに事業所や各種店舗が立ち並んでいる。中心部には協同組合矢巾商業開発の運営するショッピングモールとマックスバリュDCMを核とする矢巾ショッピングセンター(イオンタウン)が存在するほか、医大周辺と矢幅駅西口エリアにも商業施設が出店している。

郵便局

集配業務は流通センター南(〒020-0891)のみ盛岡中央郵便局(盛岡市)が担当し、他は紫波郵便局(紫波郡紫波町)が担当する。

  • 矢幅郵便局(以前は集配局であったが、集配廃止により紫波郵便局に移管)
  • 岩手流通センター内郵便局
  • 徳田郵便局
  • 不動郵便局
  • 上矢次簡易郵便局

スポーツ・文化

スポーツ

  • 岩手21赤べこ野球軍団社会人野球クラブチーム) - 当町を本拠地として活動していた。2007年には都市対抗野球にも出場(1回戦敗退)したが(パンフレットには矢巾市と記載があった)、同年秋をもって廃部となった。
  • 東北六県サーキットを興行の主体としているみちのくプロレスは、旗揚げの地である矢巾町を聖地としており、旗揚げから30年以上経った現在でも、矢巾町民総合体育館をビッグマッチ会場としている。

文化施設

  • 矢巾町文化会館 - 愛称は「田園ホール」。岩手県内初の本格的音楽ホールである。町民による手作り舞台「矢巾町民劇場」の公演が毎年2月に上演される。地元にゆかりのある題材が選ばれており、2004年の第8回公演では地元出身で旧制盛岡中学校で宮沢賢治の友人だった藤原健次郎を扱った作品が上演された。
  • 矢巾町歴史民俗資料館徳丹城跡に併設)

姉妹都市・友好都市

海外

地域

名所・旧跡・観光スポット

マスメディア

新聞
  • 岩手日報制作センター(広宮沢。岩手県の地方紙。ここから印刷された新聞が県内全域へ発送される)
放送
  • 町内にはAMラジオ送信所が置かれている。TV・FMラジオの送信所は、南隣の紫波町(新山)にある。
  • 2018年に、ラヂオもりおか(盛岡市、FM)の中継局を役場内に設置。放送枠を買い取る形で、月~金曜午後6時半に町政情報を放送している(火~土曜午前6時半に再放送。土・日朝は弔報を5分間放送)。同放送局を常時受信するための端末「やはラジオ」も頒布している。

教育

大学

岩手医科大学矢巾キャンパス

高等学校

中学校

小学校

  • 矢巾町立矢巾東小学校
  • 矢巾町立徳田小学校
  • 矢巾町立煙山小学校
  • 矢巾町立不動小学校

特別支援学校

  • 岩手県立盛岡となん支援学校

学校教育以外の施設

医療

交通

矢幅駅

鉄道路線

バス

一般路線バス

高速バス

道路

高速自動車国道

一般国道

県道

主要地方道
一般県道

著名な出身者

脚注

  1. 矢巾町町勢要覧”. 矢巾町. 2024年12月12日閲覧。
  2. (岩手県庁)いわての生活文化 地名の由来
  3. 蒲田理・鈴木健司 (2016年). “南昌山岩体の形成年代について”. 岩手の地学 (岩手県地学教育研究会) (46): 53.
  4. 農相びっくり 穂を手に取りひどい 岩手県で田んぼを視察『朝日新聞』1976年(昭和51年)9月25日夕刊、3版、11面
  5. 2020年版町勢要覧 資料編 ~数字で見るやはばちょう~”. 矢巾町. 2021年9月19日閲覧。
  6. 経営発達支援事業の目標 (2)矢巾町の小規模事業者の現状 (PDF) 中小企業庁
  7. 矢巾町のあゆみ【町の概要】
  8. 保健所管轄区域案内 岩手県”. 厚生労働省. 2019年9月23日閲覧。
  9. 岩手医大附属病院、矢幅駅周辺 市街地循環バスの試験運行を開始予定です (PDF) - 矢巾町、2019年9月23日閲覧
  10. “医大中心に交通網充実 矢巾町が循環バス試験運行、増便も”. 岩手日報. 2019年9月21日. 2019年9月23日閲覧.
  11. 矢幅駅西口に高速バス停留所が新設矢巾町 2020年6月2日
  12. 新しい高速路線バス「大館秋田線」および能代秋田線・みちのく号の延伸について”. 秋北バス (2021年5月31日). 2021年6月27日閲覧。

参考文献

  • 『岩手県史 第五巻 近世篇 2』岩手県、1963年1月30日。 
  • 『矢巾町文化財報告書第31集』岩手県紫波郡矢巾町教育委員会、2003年2月28日。 
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 3 岩手県』角川書店、1985年。ISBN 4-040-01030-2 
  • (有)平凡社地方資料センター『日本歴史地名大系 第3巻 岩手県の地名』平凡社、1990年7月13日。ISBN 4-582-91022-X 

外部リンク