東松島市(ひがしまつしまし)は、宮城県の中部に位置する石巻市女川町石巻広域圏を構成する自治体である[2]

地理

奥松島縄文村歴史資料館から見た大高森。

宮城県の東部に位置し、東は石巻市、北は美里町、西は松島町と接する[3]。また、南側は太平洋松島湾石巻湾)に面している[3]。野蒜は鳴瀬川の河口にあたり、北上運河、東名運河も通じる。市の南部には陸繋島の宮戸島が浮かぶ。鳴瀬川と宮戸島の間に砂浜海岸の野蒜海岸がある。

歴史

2005年平成17年)4月1日、東松島市は桃生郡矢本町鳴瀬町の合併(平成の大合併)によって発足した。

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災東北地方太平洋沖地震)では、津波の襲来で、死者1,000人以上が出て、市内全住宅の3分の2を超える約11,000棟が全半壊した[4]。野蒜海岸では10.35メートルの津波が観測された[5]。野蒜地区では、東側の石巻湾から押し寄せた津波が内陸2キロ弱を横断し、西側の松島湾に流れ込んだ。野蒜小学校の体育館で13人が、特別養護老人ホーム「不老園」の入所者56人が亡くなるなど、野蒜地区や大曲地区が壊滅的被害を受け、約1,100人が犠牲となった。航空自衛隊松島基地も冠水し、多くの航空機が破損した。一方、野蒜地区では民間人の佐藤善文が会社近くの[6]岩山に10年かけて避難階段と避難小屋を作っていた。近所の住民は「津波なんてここまで来るわけがない」と佐藤を変わり者扱いし、この避難所を「佐藤山」と呼んでいたが、結果的に約70人が津波被害を免れた[7][8][9]。死者は1,109人(2014年1月時点)、行方不明者は25人。浸水域は市街地の約65パーセントに達した[10]。電気の復旧は約2週間、宮戸地区は津波被害が甚大のため復旧まで約3か月かかった[注釈 1]。上水道は2週間以上かけて徐々に復旧したが、宮戸地区では3か月以上かかった[注釈 2]。携帯電話の復旧には7日程度[11]、固定電話の復旧には2週間程度を要した。仙石線の矢本駅と松島海岸駅の間が不通となり、バスによる代替輸送に変わり、野蒜北部の丘陵地区へ路線の変更が決定した。

2020年(令和2年)2月1日、市町境界変更が実施され、隣接する美里町の二郷字浦谷地の一部が東松島市に編入され、東松島市西福田字大日向の一部が美里町に編入された[12]

行政

市長

  • 市長:渥美巌(あつみいわお、2017年4月29日就任、2期目)
氏名就任年月日退任年月日
初-3代阿部秀保2005年4月29日2017年4月28日
4-5代渥美巌2017年4月29日現職

総合支所

鳴瀬総合支所
  • 鳴瀬総合支所(旧鳴瀬町役場庁舎)

議会

市議会

経済

松島基地

商圏としては石巻商圏の範囲であるが、近年イオングループ系のショッピングセンター、イオンタウン矢本が市内に完成したほか、南東北を中心に展開するフレスコキクチの進出に、三陸沿岸道路の開通もあり、仙台とのアクセスは向上した。

市内には航空自衛隊松島基地があり、曲技飛行隊のブルーインパルスはこの基地の所属である。

郵便局

  • 矢本郵便局(集配局)
  • 鳴瀬郵便局(集配局)
  • 野蒜郵便局
  • 宮戸郵便局
  • 大塩郵便局
  • 宮城赤井郵便局

姉妹都市・提携都市

日本国内

友好(姉妹)都市

  • 更別村(北海道) 1997年(平成9年)11月9日盟約締結
  • 東根市(山形県) 2011年(平成23年)12月11日盟約締結
  • 東松山市(埼玉県) 2015年(平成27年)11月7日盟約締結
  • 大田区(東京都) 2016年(平成28年)11月12日盟約締結
  • 豊前市(福岡県) 2018年(平成30年)5月8日盟約締結
  • 蔵王町(宮城県) 2022年(令和4年)4月15日盟約締結
提携都市

教育

東松島高校の校門。

高等学校

中学校

小学校

人口

東松島市と全国の年齢別人口分布(2005年) 東松島市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 東松島市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
東松島市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 32,192人
1975年(昭和50年) 33,901人
1980年(昭和55年) 36,865人
1985年(昭和60年) 39,280人
1990年(平成2年) 40,424人
1995年(平成7年) 42,778人
2000年(平成12年) 43,180人
2005年(平成17年) 43,235人
2010年(平成22年) 42,903人
2015年(平成27年) 39,503人
2020年(令和2年) 39,098人
総務省統計局 国勢調査より

交通

矢本駅の駅舎。

鉄道

バス

道路

高速道路

一般国道

主要地方道

一般県道

道の駅

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

大高森から眺めた松島湾。松島四大観の1つで「壮観」と称される。
室浜から見た嵯峨渓。
松島基地の航空祭におけるブルーインパルスの展示飛行。

史跡・名勝

レジャー

  • 野蒜海水浴場
  • 室浜海水浴場
  • 大浜海水浴場
  • 月浜海水浴場
  • 蛤浜海水浴場
  • 奥松島乗馬クラブ
  • 奥松島運動公園
    • 奥松島体育館(バウンズ88)
  • 奥松島縄文村歴史資料館
  • 鷹来の森運動公園
  • 滝山公園
  • 矢本海浜緑地

祭り・イベント

伝統芸能

出身著名人

脚注

注釈

  1. 2011年3月11日時点の電気供給契約数22,574件。
  2. 2011年3月11日時点の上水道供給契約数 15,012件

出典

  1. 図典 日本の市町村章 p37
  2. 石巻圏域定住自立圏の形成に向けた取組みについて”. 総務省. 2025年1月2日閲覧。
  3. 1 2 令和3年版 東松島市のかんきょう”. 東松島市. 2025年1月2日閲覧。
  4. 統計局ホームページ
  5. ~平成23年3月11日発生 東日本大震災の概要~
  6. 感謝受けても残る後悔 住民救った私設避難所 佐藤 善文さん”. 石巻Days(石巻日日新聞). 2023年11月29日閲覧。
  7. “手作り避難所、70人救った 10年かけ岩山に 東松島”. 朝日新聞. 2011年3月31日. 2014年1月16日閲覧.
  8. 東松島市を襲った大津波の証言
  9. “70人の命救った手作り避難所「佐藤山」 東松島市野蒜地区”. 産経フォト. 2016年8月11日. 2018年3月17日閲覧.
  10. 東松島市 東日本大震災記録誌
  11. 東松島市
  12. 市町の境界変更の件(令和二年総務省令二三号)”. インターネット版官報. 国立印刷局. 2020年1月31日閲覧。
  13. 震災教訓、広域タッグ 災害時相互支援へ協定”. 47NEWS (2012年5月15日). 2017年4月13日閲覧。
  14. 1 2 東松島ふるさと大使”. 東松島市 (2021年7月1日). 2023年3月2日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク