吉川 里奈(よしかわ りな、1987年〈昭和62年〉5月25日 - )は、日本の政治家。参政党所属の衆議院議員(2期)、同党副代表。看護師・保健師の資格を持つ[2][3]。
経歴
大阪府出身[3][4]。小学5年生の時に手術を経験し、医療従事者を目指す[5][4]。大阪府立大学看護学部看護学科を卒業後、大学病院の看護師として勤務[4]。その後、美容医療の分野に転じ、アートメイク専門看護師として大阪や東京で活動した[3][4]。
2024年3月15日、参政党は衆議院補欠選挙(東京15区、柿沢未途の辞職に伴う)に吉川を擁立すると発表した[7]。4月28日の投開票の結果、得票率5.06%で9人中6位となり落選した[注釈 1][8]。

同年10月3日、九州ブロック比例国政改革委員に就任し、第50回衆議院議員総選挙に比例九州ブロック単独1位で立候補した。同ブロックで参政党が1議席を獲得したため初当選した[9][10]。10月28日、党のボードメンバーに就任した[11]。
2025年5月9日、参政党の代表選挙に立候補した。開票の結果、現職の神谷宗幣169票、吉川45票、副代表の川裕一郎36票となり、吉川は落選した[12][13]。
同年8月1日、参政党国会議員団幹事長代理に就任[14]。9月8日、参政党副代表に就任し[15]、同日に第51回衆議院議員総選挙の東京1区公認候補予定者として発表された[16]。2026年2月8日の投開票の結果、小選挙区で落選したが、重複立候補していた比例東京ブロックで再選した[17]。なお、名簿順位が1位であったが、2位に掲載された残りの重複立候補者4人より惜敗率が高かったため結果に影響はなかった。
人物・発言
「我が国の最小単位は個人ではなく、家族」発言
2025年6月16日、吉川はX(旧ツイッター)に、選択的夫婦別姓をめぐり「社会の最小単位である家族」などと投稿した[18][19]。同年7月19日、NHKが報じた「“選択的夫婦別姓導入で戸籍なくなる” SNSで根拠ない投稿拡散」の記事を引用し、「我が国の最小単位は個人ではなく、家族なので」などと投稿した[20][21][19]。法務省は、選択的夫婦別氏制度が導入された場合でも、別氏を選んだ夫婦とその子どもは現在と同様に1つの戸籍に記載され、戸籍の機能や重要性は変わらないとしている[20][22]。
外国人犯罪をめぐる発言
2025年6月23日、那覇市で参議院議員通常選挙の公示を控えて行った街頭演説で、「外国人犯罪、重要犯罪が増加している」「交通事故の数が減っているのに外国人の交通事故の数も増えている」「外国人の不起訴率は右肩上がりだ」などと発言した[23][24][25]。
この演説に対し沖縄タイムスはファクトチェック記事を掲載し、重要犯罪の検挙件数や外国人による交通事故件数は絶対数としては増加しているものの、在留外国人の増加に伴うものであり、人口比では低下傾向にあるとして、「外国人の重要犯罪増」「外国人の交通事故増」という表現は在留外国人の母数の増加を踏まえておらず「ミスリード」だと指摘した。また「外国人の不起訴率が右肩上がり」とする部分は、検察統計等のデータと合致せず「誤り」だと評価した[26][27][28]。東京新聞や日本ファクトチェックセンターも、警察庁や法務省などの統計に基づき、発言内容は統計の読み方として不適切または事実と反する部分があると指摘している[24][27][28]。
選挙歴
| 当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 | 政党内比例順位 /政党当選者数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 落 | 第49回衆議院議員補欠選挙 | 2024年 4月28日 | 36 | 東京都第15区 | 参政党 | 8639票 | 5.06% | 1 | 6/9 | |
| 当 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 37 | 比例九州ブロック | 参政党 | ーー | ーー | 20 | 1/1 | |
| 比当 | 第51回衆議院議員総選挙 | 2026年 2月 8日 | 38 | 東京都第1区 | 参政党 | 2万5232票 | 13.13% | 1 | 3/5 | 1/2 |
政策・主張
政治・行政改革
エネルギー・環境
外交・安全保障
経済
移民・外国人受け入れ
社会
- 女性天皇・女系天皇に反対[30][32][33]。
- 同性婚の合法化に反対[30][32][33]。
- 選択的夫婦別姓制度の導入に反対[30][32][33]。2025年4月16日の衆議院法務委員会で、高校教科書における同制度の記述の増加を取り上げ、賛否が分かれ国会でも方向性が定まっていないとして、教科書での扱いは慎重に判断すべきだと述べた[35]。また、「別姓制度を導入していないのは日本だけ」といった記述などを例に中立性への懸念を示した[35]。
- 緊急避妊薬(アフターピル)を入手しやすくすることに反対[32]。
- マイナンバーカードと保険証の一体化にともなう、従来の健康保険証の廃止に反対[30]。
- トランスジェンダーの女性による銭湯や更衣室、シェルターなどの女性専用スペースの利用について慎重な立場。衆議院法務委員会での質疑では、「生物学的女性の側が不安や抵抗を感じる事例がある」と述べ、少数者の声を制度に反映することが多数派の安心や秩序を損なう場合の線引きについて質問した[36]。
脚注
注釈
出典
- ↑ 「令和6年11月1日 中央選挙管理会告示第36号」『官報』国立印刷局、2024年11月1日、特別号外第50号、7面。
- ↑ “吉川 里奈”. 衆議院. 2025年12月12日閲覧。
- 1 2 3 “吉川りな(ヨシカワリナ)|政治家情報”. 選挙ドットコム. イチニ. 2025年7月19日閲覧。
- 1 2 3 4 “元PTA会長、眉アーティスト…参政党「神谷ガールズ」の正体”. 週刊文春 (2025年7月9日). 2025年12月11日閲覧。
- ↑ “衆院東京15区補選 候補者一人一人の横顔は 元職・新人の9人で争う激戦に”. 産経新聞. 2024年4月19日. 2024年11月6日閲覧.
- ↑ “参政党、新人57人追加擁立 次期衆院選1人辞退”. 日本経済新聞. 2023年6月28日. 2024年11月6日閲覧.
- ↑ “参政党、衆院東京15区補選に新顔・吉川氏擁立へ”. 朝日新聞. 2024年3月15日. 2024年11月6日閲覧.
- ↑ 倉山満『参政党のヒミツ――カルトか?救世主か?』ビジネス社、2025年10月。ISBN 978-4-8284-2767-6。(Kindle版位置No.124)
- ↑ “【衆院選】参政党・吉川里奈氏が比例九州で当選 衆院東京15区補選で落選もチャンスつかむ”. 東スポWeb. 2024年10月28日. 2024年11月3日閲覧.
- ↑ “九州ブロック 参政党”. NHK (2024年10月28日). 2025年12月11日閲覧。
- ↑ “参政党”. www.sanseito.jp. 2024年11月6日閲覧。
- ↑ “参政党、初の代表選で神谷宗幣氏の続投が決まる 吉川衆院議員ら2氏を破る”. 産経新聞. 2025年5月9日. 2025年5月9日閲覧.
- ↑ “参政党の代表、神谷氏が再任”. 朝日新聞. 2025年5月10日. 2025年5月31日閲覧.
- ↑ “参政党人事 幹事長に安藤裕氏、松田学氏は両院総会長 梅村みずほ氏は参院国対委員長”. 産経新聞. 2025年8月1日. 2025年8月2日閲覧.
- ↑ “参政党、政調会長補佐に豊田真由子氏…次期衆議院選挙の公認候補予定者39人発表”. 読売新聞. 2025年9月8日. 2025年9月8日閲覧.
- ↑ “参政、衆院選に39人公認”. 時事通信. 2025年9月8日. 2025年9月8日閲覧.
- ↑ “参政党・吉川里奈氏、比例で当選確実 東京1区では敗れる”. 日本経済新聞. 2026年2月9日. 2026年2月17日閲覧.
- ↑ “【魚拓】吉川りな@参政党 on X(2025年6月16日投稿)”. ウェブ魚拓. 2025年7月26日閲覧。
- 1 2 “「憲法読んだことある?」参政党の女性議員 参院選前日の「国の最小単位は個人ではなく家族」発言に寄せられていた批判の声”. 女性自身 (2025年7月25日). 2025年12月9日閲覧。
- 1 2 ““選択的夫婦別姓導入で戸籍なくなる” SNSで根拠ない投稿拡散”. NHK NEWS WEB. 2025年7月21日閲覧。
- ↑ 吉川りな@参政党の2025年7月19日のポスト、2025年7月19日閲覧。
- ↑ “法務省:選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について”. 法務省. 2025年7月26日閲覧。
- ↑ 山崎雅弘『ウソが勝者となる時代』祥伝社、2025年9月2日。ISBN 978-4396117207。(Kindle版位置No.200)
- 1 2 “外国人犯罪は増えた?減った?統計データで確認したら…なにかと注目の埼玉・川口では犯罪が大幅減”. 東京新聞 (2025年7月19日). 2025年12月9日閲覧。
- ↑ プチ鹿島 (2025年7月29日). “TBS「報道特集」への申し立て、神奈川新聞記者の排除、「外国人の重要犯罪が増加」とも…参政党のファクトチェックで指摘されたこと”. 文春オンライン. 2025年7月29日閲覧。
- ↑ “「外国人の重要犯罪増」はミスリード 「不起訴率が右肩上がり」は誤り 参政党・吉川里奈衆院議員の街頭演説【ファクトチェック】”. 沖縄タイムス (2025年7月10日). 2025年12月9日閲覧。
- 1 2 “外国人は不起訴だらけ? 日本人より外国人の方が起訴率は高い【#参院選ファクトチェック】”. 日本ファクトチェックセンター (2025年7月14日). 2025年12月9日閲覧。
- 1 2 “外国人犯罪が急増している? 2005年から減少が続き、コロナ後に入国再開などで増加【#参院選ファクトチェック】”. 日本ファクトチェックセンター (2025年7月15日). 2025年12月9日閲覧。
- 1 2 “「解体」「愛国」を叫ぶ人々が共鳴する参政党 鳴り潜める主張と葛藤”. 毎日新聞 (2025年7月8日). 2025年12月9日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 “吉川 里奈|比例代表|候補者アンケート|2024衆議院選挙”. NHK NEWS WEB. 2024年10月15日. 2025年1月14日閲覧.
- ↑ 島田裕巳『参政党の研究』宝島社、2025年11月10日。ISBN 978-4299072870。(Kindle版位置No.95)
- 1 2 3 4 5 6 7 8 ““吉川 里奈 - 候補者アンケート|zero選挙2024(衆議院選挙)””. 日本テレビ. 2024年10月15日. 2025年1月8日閲覧.
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 “参政 九州 吉川里奈 第50回衆院選”. 毎日新聞. 2024年10月15日. 2025年1月8日閲覧.
- ↑ “外国人受け入れ総コスト 平口法相「計算していない」 参政・吉川里奈氏「蛇口閉めよ」”. 産経新聞 (2025年11月20日). 2025年12月10日閲覧。
- 1 2 慎平, 奥原 (2025年4月16日). “「教える必要あるのか」参政・吉川里奈氏、教科書の夫婦別姓記述に懸念「中立性損なう」”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年12月11日閲覧。
- ↑ “「答える必要ない」「平等でない」夫婦別姓賛成の参考人が参政・吉川氏に反論 衆院法務委”. 産経新聞 (2025年6月18日). 2025年12月9日閲覧。
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