「今夜月の見える丘に」(こんやつきのみえるおかに)は、日本の音楽ユニット・B'zの楽曲。2000年2月9日にRooms RECORDSより27作目のシングルとして発売された。
概要
B'z初の12cmCD(マキシシングル)でのリリース[3]。
ジャケット写真は東京三宿交差点付近にあるアンティークショップで撮影された。なお、アングルは後述のタイアップ先のドラマの内容に合わせて「車椅子からの目線」となっている[4][5]。なお、ジャケット写真で稲葉が読んでいる本は、『THE ROLLING STONE BOOK OF LIFE RUNNING PRESS』である[6]。
このシングルから『熱き鼓動の果て』まで専用のB'zロゴマークが使われた[注 1]。
当初は1月26日発売予定だったが[7]、2月9日に延期された[注 2]。
リリース発表時に2nd beatに「RING」が告知されていたが[7]、「だからその手を離して -Mixture style-」に変更された。その後「RING」は同年に行われた『B'z LIVE-GYM Pleasure 2000 "juice"』で未発表曲として披露され、同年の10月4日に30thシングルとして発売された。
表題曲「今夜月の見える丘に」は、TBS系東芝日曜劇場『Beautiful Life〜ふたりでいた日々〜』の主題歌[8]。このドラマが驚異的な視聴率を誇ったこともあって、22ndシングル『Calling』以来約3年ぶりにミリオンセラーを達成。初動で67.2万枚、累計売上は2006年5月時点で112万8830枚(オリコン調べ)[9]。このシングルのミリオンセラーによりB'zのシングルミリオンセラー作品数が15作となった。この記録は、2013年に発売したAKB48のシングル『鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの』に抜かれるまでは、歴代1位だった。現在、CDではB'z最後のミリオンセラーシングルである[注 3]。
2000年度のオリコン年間シングルランキングでは8位にランクインし、1995年の『LOVE PHANTOM』以来5年ぶりにTOP10入りを果たした。
第15回日本ゴールドディスク大賞でソング・オブ・ザ・イヤーを受賞した[10]。
制作背景
本楽曲は、TBS系東芝日曜劇場『Beautiful Life〜ふたりでいた日々〜』の主題歌として書き下ろされた作品である。
制作初期には別楽曲が主題歌候補として存在したが、ドラマ制作側から作品との適合性について再検討を求められたため、採用には至らなかった。これを受け、脚本家の北川悦吏子はB'z宛に書簡を送り、「この作品には私とキャストとスタッフは命以外のものはすべて賭けている」「頂いた曲を聴いたが、どうしても自分としてはしっくりこない」との趣旨を伝えた。その後、制作サイドとアーティスト側の協議を経て新たに制作された楽曲が本作である[11]。
松本孝弘は当時を振り返り、「僕らの曲はちょっとパワーがありすぎて、ストーリーや映像を食っちゃう」と述べている。また、タイアップについて「お互いにちょっとずつ欠けた部分を補い合うようなところがある」と語っている[12]。一方で稲葉浩志は「でも僕ら基本的に欠けたところを作りたくない(笑)。そうするとドラマから見れば、すごくうっとうしい感じがするんじゃないんですか」と述べた。また、台本を読んだ際について「台本を読んで道が見えた」と振り返り、「難病を扱った暗いストーリーではなく、“バリアフリー=段差をなくそう”というテーマの作品だと解釈した」と語っている[12] 。
こうした制作過程を経て完成した本楽曲について、松本は「1回NGが出て、結果的にはよかった」と述懐している[12]
収録曲
| 全作詞: 稲葉浩志、全作曲: 松本孝弘、全編曲: 松本孝弘・稲葉浩志。 | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「今夜月の見える丘に」 | |
| 2. | 「だからその手を離して -Mixture style-」 | |
合計時間: | ||
楽曲解説
- 今夜月の見える丘に
- TBS系東芝日曜劇場『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』のために書き下ろされた曲。
- PVは、ロサンゼルスのパサディナの教会で撮影した。レコーディングの合間を割いて撮影したため、撮影後に稲葉は歌入れを行った[13]。
- テレビ朝日系『ミュージックステーション』の2000年2月11日、3月31日、12月29日の放送回に出演し、本曲を披露した[14][15][16]。
- 『第24回ザテレビジョンドラマアカデミー賞』のドラマソング賞では1位を受賞した[17]。
- 11thアルバム『ELEVEN』とバラード・ベスト・アルバム『The Ballads 〜Love & B'z〜』には、それぞれギターソロが異なるバージョンが収録されている。
- だからその手を離して -Mixture style-
- 1stシングルの表題曲の再録バージョン。
- 当時はまだ知名度も低く、シングルは全く売れなかったが、前年のアルバムツアー『B'z LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』の徳山市民会館での公演が偶然デビュー日(9月21日)と重なったため、アンコールで演奏したところ好評を得て、再レコーディングすることになった(ドキュメント作品『The true meaning of "Brotherhood"?』参照)。
- 原曲が打ち込み主体のダンスチューンだったのに対し、こちらはバンドサウンドによるハードロックナンバーとなり、サビに入る前のコーラスの歌詞も変更、アウトロもフェード・アウトではなくイントロのギターフレーズで終わる形に変更されている。
タイアップ
- TBS系東芝日曜劇場『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』主題歌(#1)
参加ミュージシャン
収録アルバム
- 今夜月の見える丘に
- ELEVEN(Alternative Guitar Solo ver.)
- The Ballads 〜Love & B'z〜(アルバムバージョン)
- B'z The Best "Pleasure II"
- B'z The Best "ULTRA Pleasure"
- B'z The Best XXV 1999-2012
- だからその手を離して-Mixture style-
ライブ映像作品
- 今夜月の見える丘に
- Typhoon No.15 〜B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!" in 渚園〜
- B'z The Best "Pleasure II"(特典映像ダウンロード)
- B'z LIVE-GYM Hidden Pleasure 〜Typhoon No.20〜
- B'z LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-
- B'z LIVE-GYM 2010 "Ain't No Magic" at TOKYO DOME
- B'z LIVE-GYM 2005 -CIRCLE OF ROCK-
- B'z LIVE-GYM 2001 -ELEVEN-
- 有頂天(特典DVD)
- B'z COMPLETE SINGLE BOX(特典DVD)
- B'z LIVE-GYM 2019 -Whole Lotta NEW LOVE-
- B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1〜5
認定
| 国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
|---|---|---|
| 日本 (RIAJ)[18] CD |
3× プラチナ | 1,200,000 枚^ |
| 日本 (RIAJ)[19] 音楽配信 |
ゴールド | 100,000 DL* |
|
* 認定のみに基づく売上数 | ||
脚注
注釈
- ↑ 『B'z The "Mixture"』は、シングル『HOME』までのロゴを使用
- ↑ 発売が延期されたのはシングルでは『LOVE PHANTOM』以来となった。
- ↑ 2009年に発表された46thシングル「イチブトゼンブ」が「着うた」及び「シングルトラック」でそれぞれミリオンとなっている。
出典
- ↑ 「B'z、自己記録を更新!!」『BARKS』ジャパンミュージックネットワーク株式会社、2005年3月16日。2020年11月12日閲覧。
- ↑ 「Billboard Japan Hot 100」『Billboard JAPAN』阪神コンテンツリンク、2013年9月25日。2025年1月8日閲覧。
- ↑ 「ニュー・マキシ・シングル「今夜月の見える丘に」now on sale!!」『B'z Official Website』ルームスレコーズ。2000年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
- ↑ music freak magazine Vol.161より
- ↑ 「B'zの「好きな大ヒット曲」ランキング!『ultra soul』は何位!?」『日刊大衆』双葉社、2019年7月27日。
- ↑ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories II』エムアールエム、2013年、131頁。
- 1 2 「B'z」『Musicnet』ソニー・マガジンズ。2004年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
- ↑ 「キムタク美容師に/TBS系ドラマ 「ビューティフルライフ」」『中日スポーツ』株式会社中日新聞社。2000年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月28日閲覧。
- ↑ 「B'z、歴代No.1アーティストまでの軌跡!」『ORICON NEWS』oricon ME、2006年5月25日。2019年10月27日閲覧。
- ↑ 「第15回日本ゴールドディスク大賞 / Gold Disc Hall of Fame 15th|THE GOLD DISC」日本レコード協会。2019年10月27日閲覧。
- ↑ 「ミュージックポートレイト 5月23日放送 北川悦吏子 × 斎藤工 第2夜」NHK、2013年5月23日。2015年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月17日閲覧。
- 1 2 3 濱口英樹「史上初!視聴率40%超えと主題歌ミリオン「Beautiful Life」と B’z「今夜月の見える丘に」」『Re:minder』株式会社リマインダー、2026年6月8日。2026年6月9日閲覧。
- ↑ 青木優『B'z The Best XXV 1999-2012』(MUSIC VIDEOのライナーノーツ(初回限定盤に付属))VERMILLION RECORDS、2013年。
- ↑ 「出演者ラインナップ | ミュージックステーション」テレビ朝日、2000年2月11日。2025年11月2日閲覧。
- ↑ 「出演者ラインナップ | ミュージックステーション」テレビ朝日、2000年3月31日。2025年11月2日閲覧。
- ↑ 「出演者ラインナップ | ミュージックステーション」テレビ朝日、2000年12月29日。2025年11月2日閲覧。
- ↑ 「ドラマソング賞 受賞結果 1位:今夜月の見える丘に、B'z | 第24回 - ザテレビジョンドラマアカデミー賞」『WEBザテレビジョン』株式会社KADOKAWA。2021年10月26日閲覧。
- ↑ 木村三郎(編)「GOLD ALBUM他認定作品 2000年2月度」『THE RECORD』第485巻2000年4月号、日本レコード協会、2000年4月10日、8頁。
- ↑ 水村雅博(編)「GOLD DISC 2011年1月度」『The Record』第616巻2011年3月号、日本レコード協会、2011年3月10日、14頁。